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2018年5月12日 (土)

病気について~骨粗鬆症③~

前回は骨粗鬆症予防としての運動と、治療としての女性ホルモン製剤について触れたが、今回は薬について少し掘り下げてみる。

どの分野の薬にも言えることだが、それぞれの疾患に対してどのくらい確実なデータが蓄積されているかという観点から整理されている
その薬がどの程度有効かというエビデンスに基づいて、医療の現場ではどのレベルの薬を処方するかが検討されているのだ。

骨粗鬆症の治療においては、どの程度骨密度が上昇するか、椎体骨折が予防できるか、大腿骨近位部の骨折を予防できるかという観点においてエビデンスが評価され、薬の推奨度が決められた。
薬は一人一人の状態に配慮しながら、最適な治療方法を担当医と本人の希望で探っていくことが大事だ。

では、1つ1つの薬について見てみよう。

◆活性型ビタミンD3製剤
ビタミンDは2段階の活性化が起こってはじめて効果を発揮する。食物からとるビタミンDや皮膚で合成されたビタミンDはこの活性化をうける前の状態だ。
ビタミンDは肝臓と腎臓の2ヶ所で2段階にわかって活性化が行われる。
骨粗鬆症の治療に用いられる薬としてはアルファカルシドールとカルシトリオールがある。また、新しいビタミンD誘導体としてエルデカルシトールにはより強い効果が期待されている。
これらは骨密度増加効果は少ないが、骨折発生抑制効果があることが知られている。

◆ビタミンK2製剤
ビタミンK不足が骨粗鬆症性骨折を増加させることがいくつかのことで示されている。たとえば高齢者で骨折をした人を調べて見ると、血中のビタミンK濃度が低いことが知られている。
ビタミンkの不足状態は、オステオカルシンというたんぱく質が成熟型にならず未熟型の状態にあることでわかる。未熟型の血液濃度が高いと骨折の発生頻度が上昇する。

ビタミンkはビタミンK1とビタミンK2とに分類されるが、ビタミンK2製剤のMK4が治療薬として使用される。
この薬も骨密度はあまり増えないが、骨折発生抑制効果があるとされている。



◆ビスホスホネート
ビスホスホネートにもいくつかの種類があるが、いずれも骨吸収抑制効果を期待して使用されている。
・第一世代 エチドロネート
骨吸収抑制作用とともに持っている石灰化作用が無視できないために、2週間服用してその後10~12週間休薬するという間欠的な服用方法をとる。
・第二世代以降 アレンドロネート リセドロネート ミノドロン酸
さらに骨吸収抑制効果が強く、石灰化抑制作用が無視できるために連日服用ができる。
アレンドロネートとリセドロネートは1週間に1回服用すればよいものが開発された。
ミノドロン酸は4週間に1回服用すればよく、骨密度増加効果、骨折発生抑制効果ともに優れている。骨折発生を半分以下に抑えることも期待できるそうだ。

ビスホスホネートを服用する際の注意点として、空腹時に服用すること、服用後30分は横にならないこと、その間は食事をとらないことがある。

◆SERM
SERM(サーム)は選択的エストロゲン受容体モデュレーターの略称で、女性ホルモンであるエストロゲンの骨に対する働きかけを強くすることで、骨吸収抑制作用を持っている。骨密度増加効果、骨折発生抑制効果を備えている。

◆カルシトニン製剤
カルシトニンは甲状腺のC細胞から分泌されるたんぱく質系のホルモンだ。破骨細胞に働きかけその働きを低下させ骨吸収を抑制する。また、神経に働きかけ骨粗鬆症性の痛みを和らげるために疼痛に対しても用いられる。頻度は週に1回ないしは2回筋肉注射で用いられる。

◆副甲状腺ホルモン製剤
副甲状腺から分泌されるたんぱく質系ホルモンの活性部分を薬にしたテリパラチドは骨形成促進作用という従来の薬になかった作用を持っている。毎日自分で注射するか医療機関で週に1回注射してもらうかだが、とりわけ重度の人に対して行われる治療だ。
試用期間が限られているのでどのタイミングで使うのか検討が必要だ。

治療の選択肢は増えているが、一次予防の運動や食生活も重要だ。いかにして骨粗鬆症にならず、なってもQOLをどのように保つかを考えなければならないだろう。



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